PTA改革についてのQ&A

Q1 今回、このような改革を行うことになった大きなきっかけを、もう一度説明して下さい。

 はじまりは5年前にPTA会長を引き受けた時に、「PTAは任意加入」であることを知ったことです。かなりショックを受けました。その頃はPTA会長を引き受けたにも関わらず、PTAについてほとんど知識がありませんでした。「PTA=全ての保護者」と思っていました。その後会長を3年間、副会長を2年間務めながらも、これまでの「自動入会≒強制加入」を容認しながらも、本来あるべき姿である「任意加入」を忘れることが出来ませんでした。

 そして、今回の改革のきっかけは、昨年度の執行部が解散し後任の執行部役員が決まらず、私が再び会長を引き受けることになった事です。この5年来の思い、やるなら「今でしょ!」と。

Q2 今までのやり方でどんな事が問題点で、何を改善していくべきなのか?
→改革を行うにしても、個々が問題点や改善点をきちんと認識していないと、(また同じ事を繰り返してしまうのではないか。。。)と思います。総会では短い限られた時間だったので、もう少し詳しく話をしてもらえたら~と思います。

 今までのやり方の問題点は、まず第一に入会が「任意加入」ではなく「自動入会≒強制加入」という点です。次に、活動の目的、意義を十分にあまり考えずに、恒例行事(惰性の活動)としてこなしていることです。それはやはり、根本的な原因は自発的に活動に加わる「任意の入会」ではなく、「自動入会≒強制加入」であることが原因だと思います。これから改善していくべきことは、会員のみなさんの意識です。PTAの目的を会員それぞれが理解、共有し、話し合った結果を主体的に行動していくことです。

Q3 今回からはじまる新しいPTAの会費に関してお聞きしたいです。クラス活動として使える費用はあるのですか?!(例えばクラスレクの案内書やクラス連絡網作りの印刷など)

 新しいPTAでは、PTA活動と学級活動を明確に分けたいと思います。クラス活動としての取組みは学校の予算で賄うべきだと思います。クラスレクの案内文、クラス連絡網はPTA活動ではなく、学級担任と保護者が行う学級活動(学校行事)としての位置づけになると思います。紙代やインク代は発生するので、これらは「教育振興費(仮)」に組み込むことで解決できると思います。

 PTAの予算については、これまでは前年の予算執行状況をふまえて、PTA会長とPTA事務が原案を作成し、執行部および評議員会を通し、総会にて承認を得るという流れでした。総会では会員からは突っ込んだ意見、質疑もなく原案のまま承認されているのが現状です。今後は、予算立案に会員の意見が反映されるようなシステムを考えたいと思います。

Q4 「新しいPTAを考える会」は今後定期的に行われるのですか?

 月に1回は開催するつもりです。最低でも4~5回は必要かと思います。みんなでじっくり話し合って、新しいPTAを正式にスタートさせたいと思います。

しかし、遅くても今年中にはまとめたいと思います。

Q5 お知らせ文書中に「任意加入の実施~」とありますが、脱退した場合に子供にとって不利益となることはないのか?

 子供にとって不利益になることはありません。PTAの目的は、「会員である保護者と教師が子供達の健全な育成と幸せを目指してお互いに学習し合い、その学習に基づいた活動を一緒に進め、よい保護者、よい教師になるように努めることにあり、その成果を家庭教育や学校教育に役立てると共に、お互いの協力によって地域社会の環境づくりや子供の生活の充実のための活動を活発に進めることにあります。」ここでいう子供とは、識名小学校のすべての子供の事です。会員と非会員の子供を区別するような活動はPTA活動でありません。

Q6 会費は、校内行事等に係る経費として使用している場合があると思いますが、以後の活動に影響は出ないのか(お知らせ文書には、活動費と振興費を分けるとありますが、どちらに対しても影響がでないのか)

 するどいご指摘です。おおいに影響があると考えられます。この問題は今回の改革の最重要課題です。PTA会費は学級PTA活動や専門部・委員会活動に使用する活動費以外に、本来は公費で負担しなければならない部分をPTA会費にて補助してきました(行政からの予算ではぜんぜん足りないとの理由で)。

 任意加入とすることで会員が減ると、会費収入が減ります。会費収入が減れば、PTAは活動を見直し、予算内で行えるよう活動を縮小するか、活動を取りやめるなど調整するなどで対応可能です。しかし学校運営に対する資金援助はこれまでのようにいかなくなり、少なからず児童の学校生活にも影響を及ぼすことが予想されます。そもそも、任意加入のPTA組織の会費をPTA活動以外に使用することはできません。この解決策として、今年度の活動方針の2番目にあげた「PTA会費と教育振興費(仮)を分ける」という方法があります。

 PTA会費は会の主旨に賛同した者が任意に加入するPTAの会費として徴収します。一方で「学校振興費(仮)」は学校運営に関わる資金なので、全ての児童を対象として徴収したいと思います。しかしながら、「教育振興費(仮)」を徴収するにしても保護者に強制はできません。しかし、行政が負担すべき部分を保護者が負う必要もありません。ですから、徴収はあくまで協力依頼という形になります。

 その際に金額はいくらにするのか?徴収は誰がするのか?そして誰が管理するのか?など問題山積みです。この問題は「新しいPTAを考える会」において、しっかりとしかも早急に検討しなければならない最重要課題です。

Q7 自由参加とした場合、最悪のパターンとして、人が集まらず、PTAの運営執行部(役員等)の組織自体も成りたたなくなってしまう恐れはないのか?今年度は既にPTAは運営されていることから良しとしても、来年度以降の将来的見通しはどうなのか?

 任意加入の実施で、会員数(在籍世帯数)は確実に減ると思います。どれくらいの会員数になるか予想もつきません。最近の全国の例では、2011年度から任意加入を実施している岡山市立岡山西小学校では95%、2013年度から実施の札幌市立札苗小学校では94%だそうです。予想外に高い加入率です。全国的にみてもほぼ90%以上の学校が多いようです。中には100%の学校もあるようです。しかし、識名小学校の場合はどうなるかはわかりません。ただ任意加入を宣言するのではなく、入会においてはPTAの目的、活動方針に対して理解、賛同をしていただかなければならないので、加入率が低いのは会に対しての賛同が得られなかった結果として受け止め、出来るだけ多くの保護者の皆さんが賛同し、入会してもらえるような活動をしていかなければならないと思います。

 おっしゃる通り、最悪の場合は、組織が成り立たなくなる事も考えられます。しかし、PTAは会員のための組織であって、組織のための会員ではないので無理して維持することもありません。その時は今年度は「○○活動」はお休み。場合によっては「PTAは休会」となるかもしれません。

 「今年度は既にPTAは運営されているから良しとしても・・・」とありますが、5月26日に総会を終え、25年度がスタートしましたが、現在はPTA役員は会長と監査員1名しか決まっていません。学級委員や専門部員も決めていません。当然活動計画も立てていないので、毎年6月に行っているPTA会費の自動引き落としも停止しました。

今年度初の活動が「新しいPTAを考える会」です。今後、いろいろな事について皆さんと一緒に考えて新しい識名小学校PTAを作り上げていきたいと思います。

Q8 PTA会費が任意制になるとのことですが、徴収世帯が少なくなることでPTA活動は成り立つのか? 本当に払わなくてもよいのか?また兄弟複数が通う場合、全員分ではなく世帯として一人分払うことも可能なのか?

 既存の活動の枠にはめることなく、会員数に見合った活動をしていきたいと思います。参加者が少ない活動はやらない事にしてもいいと思います。「新しいPTAを考える会」で、これまでの活動を見直し、本当に必要な活動を行っていきたいと思います。また、PTAに入会しないのであれば、PTA会費は払う必要はありません。ただし、今回の改革ではこれまで徴収していたPTA会費を「PTA会費(活動費)」と「教育振興費(仮)」に分けたいと思います。(詳細はA6参照)

 ご兄弟が複数通う場合、PTA会費は1世帯1会員として扱いますが、「教育振興費(仮)」は児童全員を対象とするべきだと思いますが、これは検討事項とします。ちなに、近隣校の上間小、松川小、石田中などでは、「PTA会費」と「教育振興費(仮)」を分けて徴収しています。石田中は生徒数で徴収しています。松川小は世帯数で徴収しています。徴収対象については「新しいを考える会」の検討事項としたいと思います。

Q9 PTA会員数が減り、会費収入が減っても、活動が成り立つとするなら、今までの徴収していた分はどのように使っていたのか?(運営費の使い方など、具体的な数字がわからな いので、開示する。たとえば、1年間の徴収費用、その内訳を示し、今回の任意制にすることによってどの部分を削減するのか・・・など)

 PTA会費の使途については、通常は、PTA総会で、前年の決算報告、および今年度の予算計画を開示、説明し総会での承認を得ています。総会に参加することができなかった家庭には総会資料を配布いたしています。今年度は識名小学校PTAのホームページ(https://pta96.webnode.jp)を作成し、公開しました。ホームページから総会資料をダウンロード出来ますので、決算報告をご覧になって下さい。保護者の皆さんがPTA会費の使途について関心を持つことはとても大事なことです。今後はホームページを活用し、PTAの情報発信を行っていきたいと思います。

Q10 今までのPTA活動(年2回の草刈り作業や読み聞かせ、しきなっ子まつりなど)でも、協力的な保護者が圧倒的に少ない識名小学校ですが、改革してますます、「やる人だけやる」という意識が強くならないか懸念されるが、そのへんはどう対処していくか?
 
 今までの方針を変えていくことは、大変な労力が必要ですね。子どもたちが楽しく充実した学校生活が送れるよう、全保護者が気持ちよくPTA活動に参加して、子どもの育ちを見守っていけるといいですね。新しいPTA活動に期待 したいと思います。微力ながら、できる範囲でお手伝いさせていただきたいと思います。

 他校に比べて圧倒的に少ないということでしょうか・・・知りませんでした。執行部役員として5年間、PTA活動に全力でかかわってきましたが、力不足だったようです。素直に反省いたします。任意加入を実施することは「やる人だけがやる」という意識が強くなるというより、「出来る人が、出来る時に、出来る事を、出来る範囲でやる」という意識を高めることつなげ、会員の活動に触発されて多くの皆さんがPTAに参加していただければいいと思います。「やる気のある人」「いやいやながらやる人」「できる時にはやる人」「みんながやるからやる人」「やりたいけど時間がとれなくてできない人」「興味がない人」など、いろいろな保護者がいます。それでいいと思います。

Q11 今年はPTA会費は徴収していないのですか?どうやって活動しているのでしょうか?

 PTA会費は徴収していません。前年の繰越金を当面の活動費とします。現在は約¥110,000残っています。毎年、那覇市PTA連合会(以下市P連)への支払い金として「分担金」がおよそ¥170,000(昨年度は¥250,000)、「PTA安全会費」がおよそ¥5,000あります。今年度は市P連活動を休止することで支払いを免除して欲しい旨を伝えています。市P連活動の休止については市P連側の了承を得ていますが、分担金については既に市P連は今年度の各校からの分担金をもとに活動予算を組んでいるため、識名小学校の分担金が減ると、市P連の活動にも影響する為、なるべく支払ってほしいとの申し出がありました。しかし、支払うと繰越金が全てなくなってしまう為、この件に関しては保留となっています。また、「PTA安全会費」はPTA活動中の事故に対する見舞金ですが、今年度は市P連に参加しないので、この安全会にも加入できません。従って今年度のPTA活動には安全会の保険が適用されません。しかし、安全会に代わる保険は、民間の保険会社の「レク障害保険」をそれぞれの活動ごとにかける事で対応出来ると考えています。

Q12 PTA活動と学級活動の違いはなんでしょうか?

 「PTA活動」とはPTAが主催する活動です。学校行事は学校が主催し「保護者」に参加を呼びかける行事・活動です。ここで主張したいのはPTAと保護者はイコールではないという事です。多くの保護者の方々は、PTA会員として参加する活動と「保護者」として参加しなければならない行事・活動が区別できていないことです。例として「学級保護者会」をあげます。新年度最初の「学級保護者会」は保護者の参加がとても少ない。理由は「学級保護者ではPTA役員決めがあるから参加しない」と多くの保護者が考えています。「学級保護者会」は新しい学級で担任と保護者の皆さんが顔合わせをし、今年度の学校経営方針、学年学級の経営方針について説明を受ける大事な行事です。この大事な学校行事を「PTA役員決め」が阻害しています。もっとも、これまでのPTAは「自動加入」なので、保護者は全てPTAなのですから、このようにPTA活動と保護者が参加しなければならない「学校行事」を区別できないのは仕方のない事です。もちろん「学級保護者会」の保護者の参加が少ないのは「PTA役員決め」だけではありません。毎年続くこの状況にこれまで学校側は無対策です。多くの保護者に参加してほしいと考えているのであれば、何らかの改善が必要だと思います。

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